「明日香村」は、国の黎明の地。飛鳥期の宮殿の跡や多くの遺跡が散在して、人気を集めています。
そして、明日香村には、何のために造られたのか解らない謎の遺構が多く、それらはパワースポットともされています。
なかでも、亀石、猿石、酒船石など、謎の「石造物」が存在感をみせています。古く、石は普遍なものであり、スピリチュアルな力が宿るともされました。
そんな遺跡群を中心に、歴史の謎解きを楽しみながら、明日香村をめぐるのも、旅の醍醐味です。
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橿原神宮前駅から飛鳥駅へ、明日香村の歩き方
橿原神宮前駅から明日香村へ向かうと、右手に「甘樫丘(あまかしのおか)」がみえてきます。
ここからは、明日香村の全景が見渡せます。
丘の麓には、中大兄皇子が造った漏刻(ろうこく、水時計)、「水落遺跡」や、蘇我馬子開基の日本最古の寺院、飛鳥大仏で知られる「飛鳥寺」があります。
亀形石造物
その先、万葉文化館の傍には「亀形石造物」。道教に纏わる施設ともされる、使途不明の石造遺構。一見の価値ありです。上手の丘には、謎の巨大石「酒船石」があります。
南の畑の中には、乙巳の変(大化改新)の舞台となった歴史的スポット、皇極天皇の宮殿跡「板蓋宮跡(いたぶきのみや)」の石組みがあります。
石舞台
少し離れた奥明日香には、有名な「石舞台」。
古墳の封土が失われ、巨大な石室が露出したもの。蘇我馬子の墓とも伝えられる、日本最大級の方墳です。パワースポットともされています。
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亀石
西に向かって川原寺、橘寺を経て、道沿いに「亀石」。
最も有名な石造物です。奈良盆地をめぐる亀と蛇と鯰の伝説が残されています。
国立飛鳥歴史公園の周辺は、天武持統天皇陵、文武天皇陵、中尾山古墳、欽明天皇陵などが集中する一大古墳群。
とくに「高松塚古墳」は必見です。1972年に発見された、極彩色の女子群像の壁画は、話題になりました。
公園の北には
「鬼の俎(おにのまないた)」
「鬼の雪隠(おにのせっちん)」
と呼ばれる、巨大な石造物があります。古墳の石室であったものが散在したともされ、鬼の伝説を残しています。
また、近くの吉備姫王墓には「猿石」が4体ほどあります。
猿ではなく、渡来人をモチーフにした石像ともされます。これも謎の石造物です。
ここまでくれば、もう飛鳥駅です。駅前には「須弥山石」のレプリカ。これは古代の噴水設備です。
明日香村の遺跡めぐりのモデルコースは多彩
明日香村をめぐるモデルコースとしては、石造物コースや、大化の改新コースなど。「明日香村観光ポータルサイト 旅する飛鳥。」
参照 http://asukamura.com/?page_id=77
また「あすかいちご狩りパーク」や「奥明日香の棚田」の彼岸花など、遺跡以外の観光地や見どころも楽しめます。そして、明日香村には、30軒以上の食事処があります。お昼の心配はいらないようです。
明日香村の遺跡巡りは、レンタサイクルがおすすめ
観光レンタサイクル
明日香村は、丘や低山に囲まれた小さな里。
遺跡めぐりは、駐車場に困る車よりも、観光レンタサイクルがおすすめです。
所要時間は、観光ルートをめぐるだけなら、3時間ほどでしょうか。ゆっくりまわっても半日のサイクリング。地図を忘れずに。
観光レンタサイクルは、橿原神宮前駅や飛鳥駅前にあります。「明日香レンタサイクル&観光マップ」
飛鳥路のレンタサイクルは、明日香レンタサイクルへ!|観光明日香公共事業
ちょっと贅沢に、観光ガイド資格のドライバーが案内する、観光タクシーもおすすめです。また、明日香村は、橿原神宮や桜井、大神神社など周辺の観光地、見どころへのアクセスも便利です。
明日香村(役場)アクセス
奈良県高市郡明日香村大字岡55
0744-54-2001
公式HP:明日香村オフィシャルホームページ
アクセス
近鉄あべの橋駅(吉野行、特急40分)→飛鳥駅
近鉄京都駅(特急50分)→橿原神宮前
車では南阪奈道路「葛城IC」30分
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まとめ
前述の「亀形石造物」や「酒船石」など、謎ともされる遺構は湧水施設に拘わり、斉明天皇期に造られた通水遺構とされます。
斉明天皇(皇極天皇)は、古代の神仙思想を好んだとされ、自身の宮を、仙人の住む不老不死の理想郷にみなして「天宮(あまつみや)」と呼んだといわれます。
明日香村に散在する謎の石造物群も、道教や神仙あたりに纏わるものであれば、殊に、風水などの力が宿る、パワースポットに相応しいものでしょう。