東京

深川不動の開運出世稲荷とは?ご利益や縁結び、お祓いについて

深川不動の開運出世稲荷とは?ご利益や縁結び、お祓いについて

深川不動尊は江東区富岡にある成田山新勝寺の東京別院。

江戸期のはじめ、江戸庶民の間で成田山への参詣が盛んとなり、その風潮をうけて元禄16年(1703年)、成田不動ご本尊の江戸での「出開帳」が富岡八幡宮の別当寺、永代寺で開かれました。

以来、「出開帳」は度々行われ、多くの人々で賑わったといわれます。

それが、深川不動尊の始まりとされます。

のちの明治14年(1881年)、永代寺の境内地の内に、成田不動尊の分霊を祀り、深川不動尊の本堂を造営します。

やがて、深川不動尊には「開運出世稲荷」はじめのパワースポットなども生まれ、その人気は今も昔も変わることがありません。

SPONSOR LINK

深川不動尊のご利益話、縁結びの「玉の輿の縁起」

前述の成田不動尊の「出開帳」には、5代将軍綱吉の生母、桂昌院も参拝しています。一説によると、桂昌院は成田山を篤く信奉し、彼女の成田参詣への強い思いが、成田不動尊の江戸出開帳を実現させたともいわれます。

桂昌院は元は京の八百屋の娘で、名を「お玉」といい、3代将軍家光に見染まれて側室となり、綱吉を生んで大奥の最高位までのぼりつめた女性、それが「玉の輿」の言葉の由来ともいわれます。

桂昌院にあやかり、成田不動尊のご霊験で良き「ご縁」をいただきましょう。

「開運出世稲荷」はじめ、深川不動尊には人気のスポットがいっぱい

深川不動の開運出世稲荷とは?ご利益や縁結び、お祓いについて

境内に荼枳尼天を祀る「開運出世稲荷」があります。荼枳尼天尊(だきにてん)は、白狐に乗る天女の姿。人を選ばず開運出世のご利益を施すとされることから、多くの参拝者で溢れます。

また「深川龍神」が今、人気です。龍神は水を司るとされ、深川龍神では水鉢に「龍神願い札」を浮かべて祈願、願い札が水に溶けると、願いごとが龍神の許にとどき、願いが叶うとされます。

そして、最近、建立された新本堂のみどころが濃密。ここは外壁をお不動様の真言「真言梵字壁」に包まれ、仏に守護された霊験あらたかな空間。

その内には多くの仏が並び、一万体のクリスタルの五輪塔が納められた「祈りの回廊」や、すべての始まりである阿(あ)の字を映した「阿字橋」なども必見。

そして、四国八十八カ所の霊場の砂を納めた「四国八十八カ所巡拝所」も、四国遍路を体感できるとして人気です。

また、人気の菓子店や有名食事処が並ぶ、門前の参道は「人情深川ご利益通り」と呼ばれ、毎月1、15、28日に「縁日」が開かれて賑わいます。

深川不動尊の「護摩祈祷」で開運。「勝御守」や「良縁御守」も人気

深川不動尊といえば「護摩祈祷」が有名。前述の新本堂では護摩祈祷が毎日5回行われ、祈祷をおこなった方には護摩札が授けられます。

また、初参りや七五三のご祈祷も行われます。

お札場では御守が人気。成田山で有名な「身代わり御守」をはじめ、すべてに打ち勝つ「勝御守」など。前述の桂昌院にあやかった、縁結びの「良縁御守」も人気です。

SPONSOR LINK

まとめ

深川不動尊の誕生譚。成田山参詣を念じるがゆえに、成田不動尊の「出開帳」を促すといった説話は、せっかちな江戸っ子らしい話。

また、江戸庶民の成田山人気のきっかけは、歌舞伎の市川團十郎が成田不動に帰依して「成田屋」を名乗り、不動明王が登場する芝居をうったことに因るともされます。

殊に、成田不動尊の分霊、深川不動尊とは、江戸っ子気質(かたぎ)が創りだしたもの。

そういえば、人気の「開運出世稲荷」も、お江戸らしく晴れやかなパワースポットでした。

成田山 東京別院 深川不動堂
本尊 不動明王
宗派 真言宗智山派
創建 元禄16年(1703年)
札所等 関東三十六不動20番
東京都江東区富岡1丁目17-13
03-3641-8288
開扉 8:00~18:00
公式HP: 成田山 東京別院 深川不動堂
交通
東京メトロ東西線「門前仲町駅」1番出口 徒歩2分
都営地下鉄大江戸線「門前仲町駅」6番出口 徒歩5分

-東京